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【必見!】ゼップバウンドが適応するケースとは?ダイエット目的で使える?URARAクリニックが徹底解説!

2025.12.25

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ゼップバウンドが保険適用になったことで、「自分はゼップバウンドの適応になるのか?」「保険でどこまで使える?」「条件に当てはまらない場合は自費になるの?」といったご相談が一気に増えています。

ゼップバウンドは“誰でも簡単に痩せるための注射”ではなく、医学的に治療が必要な「肥満症」の方を対象としたお薬です。

ここでご紹介する内容は、あくまで一般的な目安です。最終的にゼップバウンドの適応があるかどうか、保険適用で使えるかどうかは、医師の診察・検査・経過を踏まえて個別に判断されます

気になる方は、自己判断で決めてしまわず、一度当院にご相談ください。

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ゼップバウンドとは?
作用をわかりやすく解説

ゼップバウンドは、肥満症の治療を目的として開発された週1回の自己注射製剤です。

成分名は「チルゼパチド(tirzepatide)」といい、もともとは2型糖尿病の治療薬として開発され、その強い体重減少効果が注目されてきました。

「食欲を無理やりゼロにする魔法の薬」といったイメージを持たれることもありますが、実際は食欲や満腹感をコントロールするホルモンの働きを調整し、太りにくい体質づくりをサポートする薬とイメージしていただくと近いです。

ただし、あくまで食事療法・運動療法とセットで使う薬であり、「注射だけで何をしても必ず痩せる」という薬ではありません。

ゼップバウンドは海外では先行して肥満症治療薬として使われ、日本では2024年に肥満症を対象に承認され、2025年に保険適用が始まった、比較的新しい治療選択肢です。

そのため、情報がまだ錯綜しており、正しい「適応」や「保険適用」の条件を知っておくことがとても大切です。

チルゼパチドとは?GIP・GLP-1のダブル作用

ゼップバウンドの有効成分「チルゼパチド」は、GIP受容体とGLP-1受容体の両方に作用する“ダブルアゴニスト”と呼ばれるタイプの薬です。

人間の体内では、食事をとると腸から「インクレチン」と呼ばれるホルモンが分泌され、膵臓からインスリンが出やすくなったり、満腹感が高まったりします。代表的なインクレチンがGLP-1GIPです。

ゼップバウンドは、このGLP-1とGIPの両方の受容体に働きかけることで、

  • 食欲を落ち着かせる
  • 満腹感を高める
  • 血糖値のコントロールを助ける
  • 脂肪の蓄積を抑えやすくする

といった効果が期待できます。

GLP-1単独作動薬(ウゴービなど)に比べ、「体重減少効果がより大きい」という報告がある一方、消化器症状(吐き気・下痢・便秘など)を含む副作用にも注意が必要です。

だからこそ、「誰にでも気軽に使える薬」ではなく、ゼップバウンドの適応を慎重に見極めながら使うことが重要になります。

日本での承認時期と保険適用開始のタイミング

日本での流れを簡単にまとめると、以下のようになります。

  • 2024年:肥満症治療薬としてゼップバウンドが承認
  • 2025年:公的医療保険の適用となり、一定の条件を満たす「肥満症」の患者では保険診療で使用可能に

この「一定の条件」がまさにゼップバウンドの“適応”と“保険適用”の境界線です。

ここで大切なのは、

  • 「太っている=すぐ保険でゼップバウンドが使える」ではない
  • 「BMIが高いからといって、必ずしもゼップバウンドが最優先になるわけではない」

という点です。肥満症の治療は、食事・運動・行動療法・他の薬物療法・場合によっては外科的治療など、さまざまな選択肢の中から「その方にとって最も安全で妥当な方法」を選ぶ必要があります。

ゼップバウンドの「適応」になる人
ならない人の違いとは?

ゼップバウンドの適応について解説します。

  • 自分がこの薬の対象になるのか
  • どのくらいのBMIや持病があると適応になるのか
  • どこまでが“美容目的”で、どこからが“肥満症”なのか

といった線引きが知りたいケースがほとんどです。ここでは、一般的に示されているゼップバウンドの適応条件を、できるだけ分かりやすく整理していきます。

適応の大前提は「肥満症」の診断

ゼップバウンドの適応を語るうえで、まず押さえておきたいのは、対象は「肥満症」であって「単なる肥満」ではないという点です。

「肥満」とは、一般的にBMIが25以上の状態を指します。一方で「肥満症」は、

  • 肥満が原因となって、
  • 高血圧や脂質異常症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などの健康障害を引き起こしている状態

を指し、「医学的に治療介入が必要な状態」とされています。

つまり、

  • なんとなく太っているのが気になる
  • 見た目をすっきりさせたい

といった美容的な目的だけでは、ゼップバウンドの適応にはなりません。肥満そのものが健康障害を引き起こしているかどうかが、ゼップバウンド適応の出発点になります。

BMI・合併症で決まる具体的な条件(27以上/35以上など)

ゼップバウンドが保険適用で使用できるかどうかを判断する際には、BMIと肥満関連疾患(合併症)の有無が重要なポイントになります。一般的な目安として、以下のような条件が示されています。

  • BMIが27以上で、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病などの肥満関連疾患を2つ以上持っている

または

  • BMIが35以上で、肥満関連疾患を1つ以上持っている

ここでいうBMIは、

体重(kg) ÷ [身長(m) × 身長(m)]

で求めることができます。

例)身長160cm(1.60m)・体重80kgの場合
80 ÷ (1.6 × 1.6) ≒ 31.3 → BMI 31.3

この場合、BMIは30を超えていますが、合併症(高血圧・脂質異常症・糖尿病など)の有無や数によって、ゼップバウンドの適応になるかどうかが変わってきます。

単にBMIが高いだけではなく、検査や診察で合併症が確認されているかどうかが大切になります。

6か月以上の生活習慣療法と栄養指導の実施が必須

ゼップバウンドの適応には、BMIや合併症だけでなく、

  • 6か月以上の食事療法・運動療法を続けていること
  • 定期的な栄養指導などの記録が残っていること

といった条件も含まれるのが一般的です。

つまり、

  • まだ一度も生活習慣を見直したことがない
  • 食事のカロリーやバランスを意識したことがない
  • 運動習慣を全くつけようとしていない

という段階で、いきなりゼップバウンドだけを希望しても、「まずは生活習慣の見直しから始めましょう」となるケースが多いのです。

肥満症治療は、

  • 食事療法
  • 運動療法
  • 行動療法
  • 必要に応じた薬物療法

というステップを踏みながら、長期的な体重コントロールを目指す治療です。

ゼップバウンドはその中の「薬物療法」の一つに過ぎず、生活習慣の土台づくりなしに使っても、期待したほどの効果が出なかったり、中止後にリバウンドしやすくなったりするリスクがあります。

美容目的・軽度肥満が対象外となる理由

「ゼップバウンドの適応」でよく誤解されがちなのが、

  • BMI25〜27程度の軽度肥満
  • 健康診断で特に大きな異常は指摘されていない
  • ただ「見た目を細くしたい」「体重を少し落としたい」という美容目的

といったケースです。

このような場合、医学的には“肥満症”ではなく“肥満”であり、ゼップバウンドの保険適用の対象から外れることがほとんどです。理由はシンプルで、

  • 現時点で「生命予後に関わるレベルの健康障害」が出ていない
  • 生活習慣の改善だけでも十分な効果が期待できる

と考えられるからです。

また、ゼップバウンドには、

  • 吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの消化器症状
  • 膵炎や胆嚢疾患のリスク
  • 低血糖のリスク(他の薬との併用時 など)

といった無視できない副作用リスクもあります。そのため、「病気を治療するメリットが、副作用のリスクを上回る方」に限って投与すべき薬と位置づけられているのです。

保険適用でゼップバウンドを使うことは難しいケースが多いです。その場合は、まず生活習慣の改善や、場合によっては他の治療法を検討することになります。

ゼップバウンドを「自費」(自由診療)で
受ける場合のポイント

「ゼップバウンド 自費」というキーワードで検索される方は、

  • 保険適用の条件に当てはまらない
  • でもゼップバウンドに興味があり、できれば早く始めたい
  • オンライン診療やメディカルダイエットの広告を見かけて気になっている

というケースが多い印象です。ここでは、自費診療としてゼップバウンドを検討する際に知っておきたいポイントをまとめます。

自費診療で扱うクリニックのタイプ

ゼップバウンドや同系統の薬を自費で提供するクリニックは、大きく分けると次のようなタイプがあります。

  • 肥満症・糖尿病・生活習慣病の診療に力を入れている内科・糖尿病内科
  • 医療ダイエット専門クリニック(オンライン診療を含む)
  • 美容医療クリニックのメディカルダイエットメニューとして提供している施設

一方で、

  • 安全性や倫理面から、ゼップバウンドやGLP-1系薬剤の自費投与は行わず
  • 保険診療の範囲で適応のある方にのみ使用する

というスタンスの医療機関もあります。

どのタイプのクリニックであっても、

  • 肥満症や糖尿病に関する知識・経験が十分にあるか
  • 定期的な血液検査や副作用チェックの体制があるか
  • 生活習慣のサポートや栄養指導などが受けられるか

といった点を確認しておくと安心です。

自費と保険の費用比較(月額イメージ)

ゼップバウンドを自費で使った場合の料金は、クリニックによって差がありますが、

  • 月額2〜6万円台(薬剤のみ)
  • 初診料・再診料・検査費用などは別途数千円〜

といった価格帯がよく見られます。用量が上がるほど薬剤費も高くなるため、月あたりの費用はどうしても高額になりがちです。

一方、保険診療で適応がある場合は、自己負担は3割で済むものの、

  • 6か月以上の生活習慣療法の継続
  • 定期的な通院・栄養指導
  • 検査や診察の記録

が必要になるため、「今すぐ始めたい」というニーズとは少し相性が悪い場面もあります。

まとめると、

  • 自費ゼップバウンド:短期的には始めやすいが、月額負担は大きい
  • 保険ゼップバウンド:条件を満たせば負担は抑えられるが、開始までのハードルは高い

というイメージになります。どちらが良い・悪いではなく、ご自身の健康状態・予算・治療に対する優先度を踏まえて選択することが大切です。

自費で始める際の注意点(安全性・長期的な視点)

自費診療としてゼップバウンドを検討される際には、次の点に注意が必要です。

  • 「短期間で数kg痩せたい」だけの目的で使う薬ではない
  • 副作用リスクを十分に理解した上で使用する必要がある
  • 体重が落ちた後のリバウンド対策(生活習慣の見直し)まで含めた長期の計画が必要
  • 他の持病や内服薬との相互作用を確認してもらうことが必須

ゼップバウンドは、たしかに体重減少効果が期待できる薬ですが、使い方や対象を誤ると、かえって健康を損なってしまう可能性もある薬です。

「楽に痩せたいから」「周りが打っているから」という理由だけで自己判断するのではなく、

  • 本当に自分に必要な治療なのか
  • 別の方法のほうが安全で効果的ではないか

といった点も含めて、医師と一緒に検討することをおすすめします。

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もちろん、当院でもGLP-1作動薬の処方を行っています。

その際は、医療ダイエットを熟知した医師が、リスクを最小限に抑える的確な判断のもと行われます。

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ゼップバウンド以外の
肥満症治療の選択肢

ゼップバウンドは非常に注目度の高い治療薬ですが、肥満症治療の“すべて”ではありません。むしろ、ゼップバウンドを使うかどうかにかかわらず、基本となる治療は共通しています。

ここでは、「ゼップバウンド適応に当てはまらない場合は何もできないのか?」という不安に対して、他の治療選択肢も含めてご紹介します。

食事・運動療法、行動療法

肥満症治療の土台となるのが、

  • エネルギーと栄養バランスを整える食事療法
  • 消費カロリーを増やし、筋肉量を維持・向上させる運動療法
  • 食行動や生活習慣そのものを整える行動療法

です。

ゼップバウンドのような薬物療法は、あくまでこうした生活習慣の土台の上に「足し算」する治療です。土台が十分に整っていない状態で薬だけ使っても、

  • 期待したほど体重が落ちない
  • 中止した途端にリバウンドする
  • 食事や運動がなおざりになる

といった問題が起こりやすくなります。

一方で、「一人ではなかなか生活習慣を変えられない」という声も少なくありません。その場合は、

  • 管理栄養士による個別カウンセリング
  • 行動療法に基づいた目標設定や振り返り
  • 血糖値や体重の推移を見ながらのアドバイス

など、医療機関ならではのサポートを受けることで、ゼップバウンドの適応に当たらない方でも、着実な体重コントロールができる場合があります。

他の薬物療法(ウゴービなど)

肥満症治療には、ゼップバウンド以外にもさまざまな薬物療法が存在します。

  • GLP-1受容体作動薬(ウゴービなど)
  • インスリン抵抗性の改善を狙う薬
  • 食欲や満腹感に働きかける薬

など、それぞれ作用機序や適応、効果・副作用のバランスが異なります。

ゼップバウンドの適応に当てはまらない場合でも、別の薬物療法が適しているケースもあります。また、持病や他の内服薬との兼ね合いによって、ゼップバウンドよりも別の薬のほうが安全と判断されることもあります。

重要なのは、「ゼップバウンドが使えない=何も治療できない」ではなく、その方にとって最もメリットが大きく、リスクが小さい治療を一緒に探していくことです。

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外科的治療(肥満外科手術)との違い

高度肥満の方(BMI35以上など)で、生活習慣療法や薬物療法だけでは十分な改善が得られない場合、肥満外科手術(減量・代謝改善手術)が検討されることもあります。

肥満外科手術は、

  • 胃の容量を小さくする
  • 小腸をバイパスする

などの方法で、強力かつ持続的な体重減少効果が期待できる一方、外科手術ならではのリスクや、術後の栄養管理の重要性なども伴います。

ゼップバウンドをはじめとした薬物療法は、外科手術よりも侵襲が少ない代わりに、効果の大きさや持続性の面では手術には及ばないこともあります。どの治療が適しているかは、

  • 現在のBMIや合併症の重症度
  • これまでの治療歴
  • ご本人の希望やライフスタイル

を踏まえて総合的に判断する必要があります。

まとめ|「適応」に当てはまるかは必ず医師と相談を

最後に、「ゼップバウンド 適応」「ゼップバウンド 保険適用」「ゼップバウンド 自費」という3つのキーワードのポイントを整理します。

  • ゼップバウンドは、肥満症の治療を目的とした薬であり、
    単なる美容目的のダイエットや軽度肥満の方を対象とした薬ではありません。
  • 保険適用になるかどうかは、
    BMI・肥満関連疾患の有無・生活習慣療法の継続状況などによって決まり、
    「太っているから」「打ちたいから」という理由だけでは使えません。
  • 自費診療としてゼップバウンドを扱うクリニックもありますが、
    月額費用は高額になる傾向があり、副作用リスクもあるため、慎重な判断が必要です。
  • ゼップバウンド以外にも、
    食事・運動療法、行動療法、他の薬物療法、外科的治療など、
    さまざまな選択肢が存在します。

そして何より大切なのは、

  • 「自分がゼップバウンドの適応に当てはまるか」
  • 「保険適用で使えるか、自費で検討すべきか」

を、インターネットの情報だけで決めてしまわないことです。

同じBMI・同じ体重でも、

  • 持病の有無や重症度
  • 血液検査の結果
  • これまでの治療歴
  • ライフスタイルやご希望

によって、最適な治療は大きく変わります。

ゼップバウンドが気になっている方は、「打つ/打たない」を決める前に、まずは一度医師にご相談いただき、今の健康状態や治療の選択肢を一緒に整理することから始めてみてください。

そのうえで、ゼップバウンドが本当に必要な方には、安全性に配慮しながら治療を進め、そうでない方には別の最適な方法をご提案していく――それが、医療機関として私たちが大切にしているスタンスです。

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記事の監修者

与那覇 靖 写真

与那覇 靖(ヨナハ オサム)

統括院長兼銀座院院長兼新宿院院長

20年以上にわたり、内科医として循環器や糖尿病患者の診療を担当してきました。疾病を予防するためには、肥満を克服することが極めて重要ですが、健康的な方法での体重減少は簡単なことではありません。痩身が実現できないかとの思いから、医療痩身の分野に足を踏み入れました。信頼性の高いエビデンスに基づいた新しい痩身メソッドの確立を目指し、『美痩身』を実現するために尽力しています。

人生100年時代における美容と健康に貢献すべく、医療技術及び健康への飽くなき探求を行い、”美と健康の医療的プロフェッショナル集団”であり続けるよう、日々邁進しております。ぜひご来院お待ちしております。

【経歴】

  • 1992年3月 浜松医科大学卒業
  • 1992年4月 みなと協立総合病院勤務
  • 1998年4月 名古屋大学医学部附属病院勤務
  • 2000年10月 医療法人尚徳会ヨナハ総合病院勤務
  • 2015年4月 医療法人尚豊会みたき総合病院勤務
  • 2022年10月 URARAクリニック銀座院勤務

【所属学会】

  • 日本内科学会
  • 日本循環器学会
  • 日本人間ドック学会
  • 日本抗加齢学会
  • 日本再生医療学会
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